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ナパーム・デス( Napalm Death )



アルバムリスト
歌手の紹介


ナパーム・デス(Napalm Death)は、イギリス出身のグラインドコア・バンド。

グラインドコアの始祖的存在として知られている。活動初期はメンバーの出入りが激しく、オリジナルメンバーは不在となりながらも脈々と活動を続け、「カテドラル」「カーカス」といったバンドを結成するプレイヤーを輩出した。

略歴

1981年、イギリスのバーミンガムで結成された。ニック・バレンがボーカルとして、ディスチャージ(DISCHARGE)、カオスUK(CHAOS U.K.)等の、ハードコアで政治的主張を行うパンク・ロックに影響されて結成。

結成年に「Punk Is a Rotting Corpse」(DEMO TAPE)を発表。音楽性としてはハードコアとアナーコ・パンクの中間で、上述のバンドと比べ際立った所のない、平凡な音であった。しかしクラス(CRASS)とライブで数回共に活動したことがきっかけで、後に発表されたクラス自身のレーベルオムニバスに参加することになった(「Bullshit Detector Volume 3 」1984年)。現在も使用されている'NAPALM DEATH'の標章は、この時点ですでにできあがっていた。

音楽性の転機は、イギリス・イプスウィッチのクラスト・コア(CRUST CORE)の始祖であるエクストリーム・ノイズ・テラー(EXTREME NOISE TERROR。当時はまだ「TERROR」は付いていない)でドラムスであったミック・ハリスが加入した事が大きい。この時点で、結成時からのメンバーは既にニックのみになっており、彼がボーカルとベースを兼任した。

1985年に、「Hatred Surge」(DEMO TAPE)を発表。これまでの5本のデモと異なり、激しい音楽性に変化する。翌年には7作目となる後のセカンドアルバムと同じ表題である「From Enslavement to Obliteration」(DEMO TAPE)を発表し、1stアルバムと同じ題で、フルアルバム並みの曲数の「Scum」(Demo Tape)の2本を発表した。

イギリス・ノッティンガムで最速だったプラズミッド(PLASMID)が解散し、更に速度感が増したヘレシー(HERESY)のベース、カルブ(KALVIN PIPPER)が、まだイヤーエイク・レコードを作ったばかりの保有者であったディグ(DIGBY PERSON)にテープを渡した事がきっかけで、後のファーストアルバム「SCUM」(アナログ LP)発売に繋がる事になった。

1987年、これまで立て続けに出した「テープ」ではなく、アナログで且つ単独、そしてアルバムと言う形態で「SCUM]が発表された。このアルバムの音(や曲数)が与えた様々な分野への影響度は大きかった。ここからナパーム・デスの第2期が始まったと言える。ただA面・B面で、ドラムスのミック以外が違うという特殊な形態になった。A面には、85年、86年の2本のDEMO TAPEの面子で収録。原構成員のニック、3本のDEMOに参加したジャスティンが音楽性の不一致により脱退(脱退後、ゴッドフレッシュ(GODFLESH)を結成)、B面は、ミック・ハリスが独自のブラスト・ビートを編出し、曲が加速。リー・ドリアンや、カーカス(CARCASS)のビル・スティアーが加入して録音された。

メンバーそれぞれの嗜好性が様々で、リーやこの後正式に加わるシェーン・エンバリーが当時好んで聞いていた早く極端な音楽に大きく影響され、また日本のS.O.BやGAUZE等にも触発されて、重く、早く極端に演奏時間の短い楽曲、歌詞が全く聞き取れない歌唱法のグラインド・コアと呼ばれる音楽性へ変化した。

ジェームスの後任にシェーン・エンバリーが加入。

1988年のセカンドアルバム「From Enslavement to Obliteration」(アナログ LP)でその音楽は完成された。S.O.Bとのツアーで、1989年に初来日。ラインナップはリー・ドリアン(Vo)、ビル・スティアー(G)、シェーン・エンバリー(B)、ミック・ハリス(Ds)の4人だった。

1989年にリー・ドリアン(Vo)が、1991年に唯一の結成初期からの在籍メンバーで、中心人物だったミック・ハリス(Ds)が脱退すると、彼らの音楽性は徐々に変化し、デスメタル的な要素を取り込み独自の音を形成していった。また、彼らの歌詞の内容はハードコア・パンク出身というのもあり、首尾一貫して社会を批判する傾向が強く出た政治的なものが多い。

2009年、LOUD PARKへの参加が決定した。

現ラインナップ

ボーカル: マーク 'バーニー' グリーンウェイ Mark 'Barney' Greenway (1989–1996, 1997– )

1969年7月13日生まれ。3rdアルバム「Harmony Corruption」より加入。加入前はイギリスのデス・メタルバンドベネディクション(BENEDICTION)でボーカルを務めていた。1996年に一度脱退するが、翌年には復帰。脱退の間はエクストリーム・ノイズ・テラー(EXTREME NOISE TERROR)に在籍していた。親日家で知られるメンバーの中でも特に親日派で、東日本大震災発生時には旧知の日本のバンドに声を掛け、東北地方のライブハウスで被災地への義捐金を募るベネフィットコンサートを開催したり、被災地の支援ボランティアに自ら参加している。2015年の「BURRN!」誌のインタビューでは、自ら日本の地方都市に在住する意思があることを語っている。

ギター: ミッチ・ハリス Mitch Harris (1990– )

1969年10月31日生まれ。3rdアルバム「Harmony Corruption」より加入。加入前はイギリスのデス・メタル/グラインド・コアバンドライセウス・ピッグ(RIGHTEOUS PIGS)でギターを弾いていた。またミック・ハリスと共にデフェケイション(DEFECATION)、シェーン・エンバリーと共にミート・フック・シード(MEETHOOK SEED)などのサイド・プロジェクトに関わる。2014年から、個人的な事情によってバンドへの参加を休止している。

ベース: シェーン・エンバリー Shane Embury (1987– )

1967年11月27日生まれ。2ndアルバム「From Enslavement To Obliteration」より加入。加入前はイギリスのグラインド・コアバンドアンシーン・テラー(Unseen Terror)でドラムを叩いていた。ロック・アップ(LOCK UP)、ヴェノモス・コンセプト(VENOMOUS CONCEPT)など数々のサイド・プロジェクトに関わる。またスウェーデンのグラインドコアバンドナザム(NASUM)の『Helvete』(2003年)にゲスト参加している。現在のバンドのリーダーとも言える存在。日本人の奥さんがいる。

ドラムス: ダニー・ヘレーラ Danny Herrera (1991– )

1970年生まれ。ミック・ハリスの後任として、4thアルバム「Utopia Banished」より加入。ヴェノモス・コンセプト(VENOMOUS CONCEPT)などのサイド・プロジェクトにも関わる。